アカモクが全く収穫できていません。2021年はどうなる?!

この記事を書いているのが、2021年4月6日。

例年であれば、この時期はアカモク収穫の後半戦もしくは終了している時期なのですが。

※通常であれば(場所によって異なるが)2月後半から4月中までが収穫期。

 

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今年は異常事態です

なんと長門市周辺の漁協は、アカモクがまったくと言っていいほど生えていません。

とても心配になったので、知り合いの漁師さんにお願いして船を出してもらい、例年ならアカモクが生えている場所4箇所の海中を撮影しに行きました。

 

ちなみに撮影日は3月の中旬。
この日は雨も降っており、気温も少し低く波も若干あったため海の中が濁っていました。

こちらをみてもらえればわかりますが、本当に生えていません。
少しだけ生えていたところもありましたが、例年と比べると全然量がありませんでした。

 

なぜ今年はアカモクが生えないのか?

アカモクが生えない理由のついて、私が知りうる範囲での情報として、

  • 11~12月のシケ(シケが多いと成長に影響がある)
  • 海流の変化
  • 海水温の上昇
  • 乱獲
  • 淡水(川から流れる水)の影響(アカモクは淡水に弱いとされる)

などが原因の一つとして考えられると言われています。

シケと海水温、淡水が原因だとすると、もはやどうしようもありません。

ただ、乱獲については明確に否定しておきたいのですが、我々のアカモクを収穫してくれる漁師さんは、アカモク漁について厳しい制約を定めて収穫されているため、そもそも乱獲などしておらず、今年生えてない理由には該当しないと考えています。

※仙崎漁協の漁師さんが定めているアカモク漁に関する制約の例
・根こそぎ取らない ・全て取り切らない ・胞子を排出したものを収穫 など、アカモク漁が毎年持続できるような制約を定めて収穫されている。

それに加えて、水産関係の方からの情報だと、私たちのアカモクを収穫してくれている以外の漁協でも、今年はアカモクが生えていないという情報も得ています。

なので、乱獲が原因ではないことは推測できます。

 

実はアカモクが生えない理由については、正直明確な理由がわかっておらず、対策のしようがないのが現状です。

しかしながら、これはアカモクに限ったわけではなく、水産資源の多くはわかってないことの方が多いです。これが水産業が不安定だと言われる所以でもあります。

 

どうなる今年のアカモク

収穫できないと販売ができないのでは?!

と、普通であればそうなります。が、当面の間はご安心を。

 

というのも。

アカモクは1年生(いちねんせい=1年で成長しその一生を終える)であり、栄養価の高い時期に一気に収穫、冷凍保存をします。

ですので今のところはまだ在庫があるため問題ありません。ただし収穫がなければ在庫は減り続けるので、できれば収穫できれば良いのですが。

漁師さんの中には「時期ずれで生えるかもしれんのぉ」とおっしゃる方もいたので、安易な期待は禁物ですが、その可能性を期待したいところではあります。